
こんにちは!MY(@YUGA_MAMI)です。
今回はスウェイバック姿勢についてお話しします。一見反り腰に見えても、実はスウェイバック姿勢の場合があります。この2つは改善方法が異なるため、誤ったトレーニングをすると、かえってぽっこりお腹が悪化することも。どちらか見極め正しい手順で改善していきましょう!
スウェイバック姿勢とは?
スウェイバック姿勢は、猫背と反り腰が合わさったような姿勢で、上半身の上半分は丸まり(猫背)、下半分は反り腰になっているのが特徴です。この姿勢では、骨盤、肋骨、頭蓋骨が一直線にならず、骨盤が前方に突き出た状態になります。
例えば、「下腹を台所の台に当てて立つような状態」がスウェイバック姿勢をイメージしやすい例です。この姿勢が長く続くと、さまざまな不調を引き起こします。
スウェイバック姿勢チェック
以下の項目に多く当てはまる方は、スウェイバック姿勢の可能性があります。特に★の項目が多く当てはまる場合は要注意です。
- ★肩:肩が前に出て、巻き肩になりやすい。
- ★肋骨:肋骨が前に突き出て、上体が反りがち。
- ★お腹:下腹部がみぞおちよりも前に出て、ぽっこりお腹になりやすい。
- ★お尻:お尻がしぼんでいたり、垂れている。
- 脚:前腿や外腿が張り、筋肉が硬く感じる。
- 歩き方:脚の付け根でポキポキ音が鳴ったり、違和感を感じる。
- 股関節:鼠径部(脚の付け根前側)にストレスがかかり、痛みが出やすい。
また、つま先重心のため指先を上げた状態で踵が上がらない場合も、スウェイバック姿勢の可能性が高いです。
スウェイバック姿勢による不調の原因
スウェイバック姿勢によって引き起こされる不調は、太腿の骨(大腿骨)が本来はまっている骨盤の穴から、前方にずれた状態にあることが原因です。
この前方へのずれにより、前腿など前側の筋肉を中心とした筋肉の硬直、反対にお尻など後ろ側の筋肉の弱化。骨の位置異常が、骨盤の前傾や腰の過剰な反りといった全身の骨格や筋肉アンバランスを起こし、様々な不調を引き起こします。
スウェイバック姿勢の症状
大腿骨が前方にずれることで、
- 外反母趾:足部に負担がかかり、外反母趾が進行する。
- 体幹の衰え:内臓を支える筋力が衰え、内臓下垂や顔のたるみ、免疫力の低下などが生じる。
- 腰への負担:骨盤が前傾し、腰が過度に反ることで腰痛や膝下O脚が進行しやすい。
- 脚の付け根の不具合:大腿骨が邪魔をして脚を上げる動作で、引っかかりやポキポキ音、痛みが生じる。
スウェイバック姿勢で働きすぎている筋肉
スウェイバック姿勢では、以下の筋肉が過剰に働きすぎています。
- 腰の広背筋:姿勢を支えるために過度に働く。
- 外腿の大腿筋膜張筋、腸脛靭帯
- 前腿の大腿直筋
特に大腿筋膜張筋が働きすぎていると、歩行時に脚が内外にぶれやすいため、膝痛や膝下O脚といった脚の歪みや、脚を外に広げ上体を横に揺らした歩き方になり、顔や体全体が幅広になってしまいます。
スウェイバック姿勢改善には、これらの筋肉を緩めることが先決です。
スウェイバック姿勢で働いていない筋肉
一方、以下の筋肉が十分に使われていないことも、スウェイバック姿勢の原特徴です。
- ハムストリングス:骨盤を後ろに戻す筋肉
- お尻の大殿筋
- 腹筋群:お腹をまっすぐ立たせる筋肉
腹筋が弱いと、お腹周りの姿勢維持が不安定になり、胴体が前後左右にぶれやすくなるため、骨盤を正しい位置に戻すのが困難になります。
逆に、これらの筋肉がしっかり働くようにすることで、スウェイバック姿勢の改善が可能です。
姿勢改善の順番が大切
スウェイバック姿勢を改善するには、次の順序で体を整えることが重要です
働きすぎな筋肉を緩める
まずは、広背筋、大腿筋膜張筋、腸脛靭帯など、過剰に働いている筋肉をほぐし、正しい位置に戻りやすくします。
働いていない筋肉を刺激する
お尻の筋肉は、骨盤が後ろに引っ込めば自然と働くもの。そのため、まずはハムストリングスや腹筋を刺激し体幹を安定させ、骨盤の位置を後ろに引き戻すことが先決。トレーニングではフォームや筋肉を増やすことではなく、「その筋肉を使っている感覚」がわかることが重要です。
筋力を強化する
必要に応じて、大殿筋を含む体幹全体の筋力を適切に鍛え、日常的に正しい姿勢を維持できるようにします。
スウェイバック改善トレーニング
まずストレッチからご紹介致します。必ず無理のない範囲で行ってください!
スウェイバックストレッチ
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯、広背筋、前腿のストレッチをそれぞれご紹介します。
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯のストレッチ手順
- 長座になります。
- 右脚のみ膝を直角に立てて、まっすぐ伸ばした左脚の上にクロスします。
- 左足のつま先は右に倒します。
- 体を左側に捻じり前屈します。右膝が邪魔であれば、前に倒してOK。
- 左脚の外側(大腿筋膜張筋や腸脛靭帯)に伸びを感じる位置で保持。リラックスして腹式呼吸しながら30秒〜1分間キープ。
- 反対側も同様に行います。
注意点
痛みを感じた場合は無理に続けず、中止してください。
広背筋ストレッチ手順
- 4つばいの姿勢を取ります。
- 両手を右斜め前につき、そのまま後ろにスライドします。
- 脇下から背中全体が引き伸ばされているのを感じるように意識します。
- このポジションを20~30秒ほどキープし、呼吸を深くしてリラックスします。
- ゆっくりと手を元の位置に戻し、反対も行います。
注意点
痛みを感じた場合は無理に続けず、中止してください。
前腿ストレッチ手順
準備
長めのタオルを用意しましょう。
- 右の足首にタオルをかけ、左向きで横に寝て、頭の下に腕枕をします。
- 左脚を少し曲げ、骨盤が前後に倒れないように安定させます。
- 腰が反らないよう腰を若干丸め、タオルを引っ張り脚の付け根から下のみを後方に引きます。
- 前腿が伸びる位置で15~30秒キープし、呼吸をしてリラックスします。
- タオルを緩めて足を元の位置に戻し、反対側も同様に行います。
注意点
痛みを感じた場合は無理に続けず、中止してください。
スウェイバックエクササイズ
準備
安定した椅子を用意します。
- あおむけ寝で足を椅子の座面に乗せ、膝と足の間に拳1つ分の隙間をあけ、膝を直角に曲げます。
- つま先は天井に向け、踵でしっかりと座面を押し、お尻の穴を上向きにする動きで下腹に力を入れます。
このときハムストリングと下腹に力が入り、腰と前腿を使っていない感覚が重要です。 - 呼吸をしながら骨盤を後傾させた状態を5秒間キープします。
- 背骨のブロックを上から徐々に床に置くイメージで、元の姿勢に戻します。
- この動作を10回繰り返し、1~2セット行います。
上級者(骨盤後傾の感覚がわかった方)向け (椅子なし)
- 膝と足の間に拳1つ分の隙間をあけ、膝を直角に立てます。
- お尻を下からすくうような動きで下腹に力を入れ、お尻を持ち上げます。
- このときハムストリングと下腹に力が入り、腰と前腿を使っていない感覚が重要です。
腰に手を当てて小指付近に触れる、ポコッとした骨(腸骨稜)の指2本内側に手を当て、
モリっと動く感じがあれば、腹筋が働いている証拠です。 - 下腹の収縮を最大感じるところでストップし、逆の動きでゆっくりと背骨のブロック1つ1つを感じながら床に下ろします。
- 更に万歳をした状態で、腰が床から手のひら1枚以上浮かないようにしたまま、同じ動きを繰り返します。
- この動作を10回繰り返し、1~2セット行います。
注意点
- 下腹の力を入れ、腰を反らないように注意します。
- 膝をまっすぐに立て、内や外にぐらつかないようにします。
- 肩に力が入り、すくまないようにしましょう。
- 無理のない範囲で行い、痛みを感じた場合は中止しましょう。
最後に
今回この内容を参考に、ご自身の姿勢改善のご一助となれば幸いです。